学生時代、目指す夢が変わってしまった体験

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学生時代、目指す夢が変わってしまった体験

子供の頃に目指していた夢を叶えた人は

★63歳 男性

子供の頃に目指していた夢を叶えた人は、どのくらいいらっしゃるのでしょうか。
大きな夢ほど叶わぬものですが、オリンピックで金メダルを取る選手は、間違いなく大きな夢を叶えたほんの一握りの人たちでしょう。人の何倍も努力されていると思いますが、努力だけではないような気がします。運や周囲の人々の支えがあってこそ、夢は叶うものだと思います。
私は子供の頃、陸上選手を目指していました。
外見も頭脳もパッとしない私でしたが、運動神経だけはずば抜けて良く、短距離も走り幅跳びも誰にも負けませんでした。
クラス対抗リレーでは必ずアンカーに抜擢されていました。

父親が自営業をしていたこともあり、私は比較的裕福な家庭に生まれました。
高校生の時には誰も持っていなかったプロが愛用するようなスパイクを買ってもらい、親に金を出してもらって合宿にも参加させてもらいました。
大学に入ってからも陸上部に所属し、ずっと陸上を続けていました。

ところが、大学に入って間もなく、父親の商売が傾き始めました。
父親が持っていた特許の期限が切れたことで、ほぼ独占して作っていた看板商品が売れなくなってしまったのです。
家族皆で家業を守ろうと努力した結果、なんとか廃業に追い込まれる事態は避けることができましたが、私は陸上選手になる夢を諦めました。
アマチュア競技とは、実に金のかかるスポーツだからです。

陸上選手を諦めてからは、建築の仕事がしたくて建築家を目指しましたが、大学に入ってから目指して簡単になれるような職業ではありません。結局は建設会社に就職し、定年まで普通のサラリーマンをしました。
今となっては、仕事ができてもできなくても、真面目に会社に行ってさえいれば、一定の給料をいただけるサラリーパーソンが、私には一番合っていたと思っています。